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岩手県(わんこそば県)

岩手県の北部は南部藩、南部は仙台の伊達藩の領地です。南部氏は鎌倉時代に甲斐から乗り込んできて、今は青森県に属する三戸に本拠を置いていましたが、豊臣秀吉の天下統一後、雫石川、北上川、中津川の合流地点で交通の要衝だった盛岡に近代的な城下町を作りました。城は大規模な石垣や天守閣をもったもので、東北地方では会津若松城に次ぐ城です。

 

その盛岡の名物といえば、思い浮かぶのが南部鉄器とわんこそば。わんこそばは、小さな器に仲居さんが次々とそばをつぎ足してくれるもので、美味かどうかは別として、客へのもてなしとしての気持ちを表現したご馳走です。最近では冷が加わったのですが、ちょうど緯度が同じくらいの平壌(ピョンヤン)の名物である冷を売り出して当たりました。

 

平泉は奥州藤原氏三代の栄華のあと。創建時そのままの金色堂が残ります。この金色堂を風雨から守るために鎌倉時代に覆堂をつくって金色堂にかぶせるようにしていました。しかし、近年になって必ずしも保存条件がよいわけでないというので、新たに作りなおしました。現在は鉄筋コンクリートの覆堂の中でガラスごしに黄金色の金色堂と仏像の数々を見ることができるのですが、どこかもうひとつ荘厳な雰囲気に欠けています。

 

東北地方を舞台にしたNHKの大河ドラマ「炎立つ」では平泉もしばしば登場しましたが、その撮影に使ったセットをそのままテーマパークにしたのが江刺市にある「藤原の郷」。その後も時代劇の撮影などに重宝されています。高級牛肉で有名な前沢や柳田国男氏の著作で知られるようになった民話の里、遠野も近くです。

 

三陸海岸は典型的なリアス式海岸で、奇岩の並ぶ宮古の浄土ヶ浜の景勝は殊に名高く人気。海岸沿いに走る鉄道は車窓の景色の素晴らしさで知られ、第3セクターで運営されています。こうした海岸は漁港を作るには向いていますが、津波の被害に遭いやすいというデメリットもあります。

 

岩手県北の久慈はバルト海沿岸やドミニカと並ぶ世界的な琥珀の産地として知られています。琥珀は樹木の樹脂が化石化したもので、日本人にはもうひとつ人気がありませんが、西洋ではギリシャ時代以来、珍重されておりロシア土産の代表でもあります。久慈琥珀博物館にはロシア人芸術家を招いて制作させた世界最大の琥珀のモザイク画があります。

 

岩手県は日本の近代農業発展の舞台となったところですが、バターで名高い小岩井農場は観光名所でもあり、宮沢賢治氏が学んだ盛岡高等農林学校の校舎や正門は重要文化財に指定され、岩手大学農学部附属教育資料館として公開されています。

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